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お知らせ・活動レポート

【みらいzoom48】「協働デザイン入門-地域と学校でともに学びをつくる-」を発刊

2022年07月31日 更新

協働デザイン入門_商品イメージ

2022年7月30日に、みらいずTEXT SERIES2「協働デザイン入門-地域と学校でともに学びをつくる-」を発刊しました!!

みらいずTEXT SERIES第二弾を制作すると言い始めて、早3年?!
事業を優先し、なかなか執筆時間がつくれず、長い年月がたっての発刊となってしまいました(汗)

執筆は、私、小見まいこと、みらいずworks設立2年目から活動を共にしている、角野仁美の2名で共同執筆をしました。

みらいずworksが現場で、先生や地域の方々と挑戦してきた実践、そこから得てきた知見をこうやって形にし、全国で地域と学校の協働に取り組む皆様にお届けすることができたことが嬉しいです。

以下は、はじめにの文章です。
制作の思いや目的を書きました。

 

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みらいずworksは、「自分から 自分らしく みんなとともに 社会をつくる人を育てる」ことをミッションに掲げ、新潟を拠点に活動する教育支援のNPO法人です。2012年に創業して以来、 新潟をはじめ、全国の様々な地域で、学校と地域の協働に向けた学びの場や仕組みづくり、カリキュラム開発などに携わってきました。その中で実感したことは、「学校と地域の協働は、おもしろく、希望にあふれている」ということです。学校と地域が協働することで、子どもたちがわくわくするような「学び」をつくることができます。自分にはなかった視点から「学び」を捉え直すことができます。そして、一緒に汗を流して場をつくることで「つながり」が生まれ、「共につくりだす喜び」を感じることができます。

 

今、学校現場に蔓延する閉塞感や、地域が抱える人手不足や切実な問題などは、学校と地域が協働することで解決に向かうのではないかと、私たちは「希望」を感じています。でも、学校と地域が協働することは、簡単なことではありません。前提や目的、共通言語も異なる立場の人たちが、ともに同じビジョンに向かって成果を出していくということは、葛藤や対立、ときには想定外のことも起きるからです。

 

私たちが学校と地域が協働に向かうために、本書で提案したいことは主に2つあります。

 

1つ目は、「協働マインド」を持つことです。具体的には、違って当たり前、わからなくて当たり前、最初から上手くいかなくて当たり前という前提に立つこと。その上で、対話をすること。一方的な判断や解釈を一旦手放して、相手の背景や願いを理解した上で、最適解を共につくりだすことです。

 

2つ目は、学校と地域が目指す協働を「デザインする」という視点を持つことです。協働に向けては、さまざまな葛藤や停滞など、たくさんの「つまずき 」が存在します。その「つまずき 」を少なくしていくためには「協働をデザインする」ことが必要です。

 

それぞれどんな前提や背景があるのか、どんな見通しを持って進めればよいのか、誰を巻き込んでいけばよいのかなどをあらかじめイメージし、計画をするのです。つまずいた時に 、そこで停滞したり、形骸化したりするのではなく、その都度計画に立ち返り、デザインし直すことで、継続的に前に進むことができます。

 

これらの考えから、本書では、変化の激しい時代を生き、持続可能な社会をつくっていく子どもたちを学校だけでなく、地域や家庭が協働して育むことを目指し、「協働マインド」を持って、「協働をデザインする」考え方や具体的な方法を紹介しています。

 

第1章では、地域と学校で目指す「協働」の姿や「協働」が必要な背景について説明しています。

 

第2章では、「協働」をデザインする上で必要となるデザイン視点を紹介しています。章末にある「協働プロセスデザインワークシート」もご活用ください。また、「協働マインド」についてもNVC(非暴力コミュニケーション)から深めています。

 

第3章では、「協働」のプロセスをデザインする上で参考となる具体例やモデルワークをピックアップしています。

 

第4章では、「協働」で役立つ学びと理論について、「協働」をする上で個人の発達や持続可能な組織・チームづくりを促すために、私たちがおすすめする考えや理論を紹介しています。ぜひご自身の現場に合わせて、アレンジしながらご活用ください。

 

最後に、私の原体験を紹介します。私には、地域に育ててもらったという感謝があります。泣き虫の私が泣いていれば、「どうしたの?」と声をかけてくれる人がいました。毎朝、「おはよう、いってらっしゃい」と見送ってくれる人がいました。自然の尊さや多様な人と関わる楽しさを教えてくれる人がいました。私はそんな大人の姿を感じながら育ち、自分もいつか子どもたちを育む一人でありたいと思うようになりました。このような原体験から、今度は、私が「次の子どもたちに豊かでわくわくするような学びの環境をつくる!」と志を持って、みらいずworksを運営してきました。

 

みなさんが学校と地域の協働に向けて、チャレンジし続けることは、私自身がそうであったように、関わった子どもたちの「志」や「夢」にきっとつながっていきます。

 

そう信じて、共に学校と地域の協働について、実践し、探究していきませんか。

 

本書がみなさんにとって、学校と地域の「協働」に向けて、見通しを持って「わくわく」と進められる一助になることを願っています。

 

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編集・制作・にあたっては、たくさんの方に力をお借りしました。

協働デザイン(第二章)のページにアドバイスをくださった清水義晴さん
取材やヒアリングにご協力をいただいたみなさま
なかなか執筆が進まない私たちの進行管理をしてくれた湯目由華さん
最後の制作や納期ぎりぎりまでご苦労をおかけしたPデザイン研究所さん
印刷・製本でいつもご無理を聞いてくださる島津印刷所の斉藤さん
推敲や校正を繰り返してくれたみらいずworksのメンバーやインターン生に心より感謝申し上げます。

誠にありがとうございます!

 


7月30日発売日に、売り出した時の一枚です♪

 

興味を持ってくださった方は、以下URLよりお求めください^^
みらいずworks 公式オンラインストア(https://old-pond-6686.stores.jp)

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