【みらいzoom43】子育て学びカフェで目指すこと
2022年03月07日 更新
●はじめに
2月25日(金)に、保護者向け「オンライン子育て学びカフェ『子どもの力を引き出すコミュニケーション』」を実施しました。
今日は、なぜ保護者のみなさんにこのような学びの場をつくったのか?
私なりの考えを紹介します。
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① 探究school「つくつく」立ち上げへの思い
② 保護者の不安と変化への学びの潜在的ニーズ
③ 子育て学びカフェで目指すこと
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①探究school つくつく 立ち上げへの思い
2022年4月よりみらいずworksでは、探究school つくつくをスタートさせます。
願いとしては、探究学習を放課後や家庭にも。
もっとやってみたい!学びが面白い!と思う子どもが育つ場をつくりたいということ。
4月からいよいよ探究school つくつく(https://tankyuschool-tsukutsku.studio.site)のプログラムがはじまります。
探究schoolつくつくのワークやプロジェクトを通して目指すのは、【自分らしい未来を創造する力】を育むことです。
探究を通して、自分の好きなことや得意なことが見えてくるように。
そして、深く考える力やさまざまな方法で表現する力、いろんな人と関わりながら前に進める力等を高めていきます。
具体的には、「なりきりラボ」のお仕事体験を入り口に、ファシリテーションをベースに意見を出し合い、自分のやってみたいプロジェクトをおこしたり、仲間と発信したりする活動をしていきます。
従来、探究学習というと、
「学校」でやるもの
「学校」で学ぶもの
という認識が強かったと思います。
でも、学校だけではなく、「地域」には探究の種やリアルな情報がたくさんあります。
そして、「家庭」には、保護者という身近な大人がいて、子どもたちの探究学習が発展する可能性を秘めています。
学校での経験や理解が「地域」や「家庭」での実践や学びとつながり、探究学習って面白い!もっとチャレンジしてみたい!と思える子どもたちが増えていくことを目指しています。
② 保護者の不安と変化への学びの潜在的ニーズ
2019年に新潟市からの委託事業で、「進路トレンディ」(https://iju.niigata.jp/shinrotorendy)という高校生の保護者向け冊子を企画・編集しました。
そこで、保護者のみなさんに対して、進路に関するニーズや困りごとを座談会形式でヒアリングしました。
そこでは、以下のような声があげられました。
・子どもの希望がよくわからない。話をしても掘り下げられない
・子どもと全く会話がないので、何を考えているのか全然わからない
・子どもの性格や将来を考えると、何が最善の選択なのかわからない
・どこまで子どもに任せていいの?親はどこまで介入すればよいの?
・私たちの時代より入試が多様になって、大学に関することなど全てがわからない
・親として、今の教育変化についていけていない
そこから分かったこととして、
〈保護者が歩んできた社会や得てきた学び〉と〈目の前の子どもたちが歩む社会やこれからの学び〉は異なる、という前提に立ち、保護者自身も社会の変化に合わせて、学んで変化していく必要があるということです。
例えば、保護者に求められていることとして、
*子どもと共感的なコミュニケーションをする
*子どもの自立や自己決定を促す支援者として関わる
*教育の変化を知り、学びに対する認識をアップデートする
などが考えられます。
私自身も親となって思うのですが、親として子どもと関わる方法や教育への姿勢(教育方針等)は、無意識のうちに自分が受けたものを再生産してしまうということです。
再生産するということは、昭和時代の価値観やあり方を、令和時代の子どもたちに無意識に与えてしまうということ。
もちろん、無くしてはならない価値観や次の世代にも受け継ぎたいあり方はあります。
『それらもきちんと自覚、認識した上で、これからを歩む子どもたちに必要なこと、学び、あり方を伝えていきたい』と1人の親としても、考えています。
③ 子育て学びカフェで目指すこと
① で示したように【家庭でも探究学習を支援できるように】
② で整理したように【保護者に学びや変化が求められている】
という背景をもとに…
学校現場に寄り添い、子どもたちのキャリア教育に関わってきた立場として、保護者と共有したい考えやあり方を整理し、伝えることにしよう!
ということで、【オンライン子育て学びカフェ『子どもの力を引き出すコミュニケーション』】を企画しました。
初回(2/25)は、12名の保護者にご参加いただきました。
奈良県、神奈川県、山形県など他県からの参加も半数を占め、保護者の学びへのニーズを再確認しています。
初回は、「子どものやる気を引き出す考え方レッスン」『「やればできる!」を引き出す意識を育もう』をテーマに実施しました。
【子ども自身が「やればできる!」と思いチャレンジや工夫をしていくにはどんな考え方が必要なのか? 】という問いに基づき、進めました。
少しだけ内容を紹介します。
「やればできる!」という考え方や信条のことを、「マインドセット」と言います。
このマインドセットには、【成長マインドセット】と【固定マインドセット】の2種類があります。
【成長マインドセット】とは「練習、忍耐や努力で、人はいくらでも学び、成長できる」という考え。
逆に、【固定マインドセット】とは「人は生まれたときから知能と能力が決まっている」という考えのことを言います。
実は、親のマインドセットが子どものマインドセットに影響を与えています。
そのため、ワークとして、自身のマインドセットをチェック。
その上で、マインドセットを育むための子どもへの褒め方や関わり方についてお伝えしました。
成長マインドセットを育むには、子どもの行動による結果ではなく、子どもの努力、工夫、忍耐を褒めることがポイントです!
もう少しエピソードも踏まえて、知りたい方は、こちらをご覧ください^^↓
以下、参加者のみなさんからの感想です^^
「私自身が固定的マインドセットからの脱却をかなり意識的に行わないとならないなと強く感じました。子どもには理想の子育てをと思っていましたが、まずは自分が変わることの大切さを教えて頂いた気がしています」
「マインドセットを変えるだけではなく、子供にプロセスを質問することで、あなたに興味を持っているということを伝えて、傾聴することができるので、日常の会話に取り入れたいと思います」
「私、固定的マインドセット人間だなあということが分かりました。「まだ」できないだけで、がんばればできるようになるということを自分に言えるようにならねばと思いました😄」
「日頃子供には親の感想を一方的に伝えていただけと気付きました。子供のプロセスを聞けるよう心がけていきたいと思います」
そして、終わった後は、30分ほどお茶を飲みながら放課後タイム。
「こんな時はどうしていますか?」「私はこんなこと心がけています」など、それぞれの実践や悩みを共有する時間となりました。
みなさんの表情や感想を伺っていると、ご自身の関わり方、あり方でよいのかという不安がある様子でした。
それを認め合い、大丈夫だよと背中を押してもらったり、自分を見つめ直したりすること、そんな時間が大切だと感じました。
●まとめ
今回のみらいzoomでは、
なぜ保護者のみなさんに「オンライン子育て学びカフェ『子どもの力を引き出すコミュニケーション』」をつくったのか?
という問いに対する背景、考えを紹介しました。
私自身、子育てに対して正解を持っているわけではありません。
子ども一人ひとり、性格や発達も異なります。
また、保護者自身も違った背景や経験、価値観を持っています。
私自身が学んだこと、専門的に身につけた知識をみなさんに共有しながら、保護者として、子どもたちに対峙するあり方、関わり方を一緒に探究していけたらと考えています。
以下、これからの予定です。
まずは、トライアルで行っており、無料で参加できますので、お気軽にご参加ください♪
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