【みらいzoom40】魚沼市で「コミュニティ・スクール」立ち上げ、総動員で支援中! 〜ロードマップ作成編〜
2021年12月24日 更新
魚沼市の「コミュニティ・スクール」立ち上げ支援について2回に分けて、ご紹介しました。
今回はその第3弾!
学校管理職・地域連携担当教員向け「研修会」にて行った、「ロードマップの作成」についてです。
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1:目的・ビジョンの明確化
2:達成に向けたロードマップの作成
3:参加者の感想
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1:目的・ビジョンの明確化
地域向け「説明会・研修会」などを通して、学校の関係者皆さんも、なぜ「コミュニティ・スクール」になるのか、仕組みについての納得感は増してきたようでした。
そこで、さらに各学校でどのようなコミュニティ・スクールにしていきたいのか、その「目的」や「ビジョン」について対話をしてもらうことにしました。
その対話の中で、わたしたちが「意図」していたことは、
【MUST:やらなければならない】
という考えから
【WANT:やりたい】
になってもらうことです。
そういった「変化」が起こることで、みなさんの気持ちが主体的になり、「地域とともにある学校づくり」の取り組みに「前向き」になって欲しいと思っています。
まず一人ずつ、コミュニティ・スクールの「3年後のイメージ、ビジョン」を書き出してもらいました。やってみると、それぞれ目指すコミュニティ・スクールの目指す姿が「違っている」ことが見えてきました。
<料理で例えると>
カレーライスをつくりたいのか?
豚汁をつくりたいのか?
作るものによって、材料やレシピは変わってきます。
それと同じように、学校ごとに「ビジョン」が違っているなら、それぞれの学校が「どこを目指すのか」について対話しながら、すり合わせをすることが大切だと感じました。
例えば、以下のビジョン(3年後)が学校ごとに出されました。
「学校が地域の人たちと一緒に『子どもを育てる場所』になっている」
「学校が中心となって地域の各世代(保育園、公民館、デイサービス)と『一体となった活動』をしている」
「学校が地域の『存続の要』となり、地域に貢献する地域学習(総合、生活)のカリキュラムを再構築し、実践できる状態になる」
などが出てきました。
今までのように、「文部科学省」や「教育委員会」から言われたからやるのではなく、自分たちの「地域」や「子どもたち」のことを真剣に考えながら、
「どんな状態を作り出したいのか?」
「なんのためにやるのか?」
ということに「納得感」を感じてもらうことが、とても大切だと改めて感じました。
2:達成に向けたロードマップの作成
3年後の目指す「ビジョン」に向けて、これからどんな準備や取り組みをしていけばよいのか、
コミュニティ・スクールになる4月まで、その「1年後」「2年後」と区切って、
やるべきことを出し合ってもらいました。
「同じ地区内」の小学校や中学校が同じグループとなり、その他の地域の学校からも「意見」や「アイデア」をもらいながら、
その学校・地域ならではのアプローチを考えていきます。
例えば、こんな感じで作成してくださいました。
(※今回はロードマップの観点は示しませんでしたが、以下のような観点・項目が出てきていました)
●カリキュラムについて、
●地域情報や資源の共有・理解について、
●協働による実践について、
●熟議の内容・テーマについて
何か「新たな」試みやプロジェクトをはじめる時は、先のことについて、見通しを持って、取り組むことが重要だと考えています。
しかし、初めてのことだと、「何から取り組みはじめ」、「どう展開していけばよいか」イメージが持ちづらいという「課題」があります。
そこで、新たな試みを、もうすでに行っている「先進的な地域」や「モデル校」の事例を聞いたり、他の学校からもアイデアをもらうことが必要になります。
いきなりスタートするのではなく、「情報を集め」、その上で、どのように展開していくのか、「戦略」や「作戦」を考えていくことをおすすめしました。
(できるだけ、学校だけでなく、信頼できる地域や行政の方数名と練り上げるとより精度の高い作戦になります!)
3:参加者の感想
<こんな感想をいただきました>
・今後中長期的な視点で、いつ何をどのように取り組んでいかなければならないかが「明確」になりました。
・私たちのビジョンが明確になっていないと、「うまく進まないこと」。地域と協働していくために同じ方向を向き、建設的な会ができるような準備が必要だと気づきました。
・小中学校で意見を出し合うことで、ビジョンややるべきことがより「明確」になった。
・他の学校、教育委員会など、「別の視点」からアドバイスをもらえることがありがたかった。
・CS(コミュニティー・スクール)の流れや考え方がよくわかりました。少し「明るい未来」が見えてきました。
・3年後は見えてきたが、道筋がまだ明確になりません。さらなる「検討」が必要です。
・実際に動いてみないとわからない点も多くあるので、その都度「立ち止まって」考えていきたいと思います。
以上のような感想をいただきました。
そこから、改めて以下のことが大切だと再認識しました。
・「中長期的」な視点で見通しを持つこと
・それにより「不安」が少し「希望」に変わること
・さまざまな視点で、「見通し」や「作戦」をブラッシュアップすること
・目指すビジョンを学校内、地域と共有して、同じ方向を向いて進んでいくこと
・見通しを持ちながらも、走りながら考えていくこと
今後、魚沼市さんでは、学校ごとに準備会を企画・運営する予定です。
4月の本格スタートに向けて、学校での準備や段取りが大詰めとなりますが、何事も準備や段取りは重要!です。
学校の状況に共に寄り添いながら、引き続き支援して参りたいと思います^^