【みらいzoom39】魚沼市でコミュニティ・スクール立ち上げ、総動員で支援中!〜地域向け説明会編〜
2021年12月07日 更新
みらいzoom37にて、魚沼市のコミュニティ・スクール立ち上げ支援についてご紹介しました。
今回はその第二弾、地域向け説明会・研修会についてです。
〜〜〜
1:地域向け説明会の意図
2:地域向け説明会の内容
3:地域向け説明会での感想
〜〜〜
1:地域向け説明会の意図
コミュニティ・スクールは、学校文脈で語られがちですが、
地域にとっても意義のあるものにしていくには、
地域の方に、今までとの違いや関わる意義を感じてもらう必要があります。
魚沼市では、14校の小中学校があり、6会場に分けて、
地域住民、保護者、学校職員が共に学ぶ形式で、地域向け説明会を実施。
みらいずworksとしては、
学びや対話を通して、「こんな子どもたちを育てたい!こんな地域にしたい!」
という願いや期待感が膨らむことを意図して、企画しました。
2:地域向け説明会の内容
それぞれの会場で、計2回実施した各地区での説明会。
プログラムをつくる上で、
大事にしたことは、以下の三つです。
- 関係性をつくること
- ポジティブアプローチをすること
- 小さくても自分のやりたいを生み出すこと
こんな流れで実施しました。
【1回目】
・アイスブレイクゲーム
・ミニ講義「コミュニティ・スクールとは」…仕組み、今までとの違い、事例や成果について共有しました。
・質疑応答
・グループ対話「コミュティスクールの理想や期待」
・収束して、共有…共感した考えにシール投票しました。多様な考えに触れて、いいねーと賞賛したり、自分たちと同じ考えが多数あることを知ったりして、共感の雰囲気が広がりました。
・ふりかえりとまとめ…コミュニティ・スクールの円滑な運営には、大人たちの学び、変容が欠かせないです。そのため、研修の学びを自ら気づき、共有する時間は大切にしています。
●ミニ講義の様子
●グループ対話の様子
●グループ対話を通じて多様な意見が飛び交いました
【2回目】
・アイスブレイクゲーム
・ミニ講義「コミュニティ・スクールでの学校づくり、地域づくりの具体」…運営協議会で話し合ったことをいかに学校づくりや地域活動につなげるかについて、具体や考え方をお伝えしました。
・グループ対話「コミュティスクールで育てたい力、具体的な活動と役割分担の検討」…各学校で今の子どもたちの実態からとくに育てたい力を校長に語ってもらいました。それを踏まえて、学校、家庭、地域でできることを語ってもらいました。
・収束して、共有…プロジェクトとして、こんなことできるよ!やりたい!というアイデアを考えていただきました。
・ふりかえりとまとめ
●収束して共有している様子
●各地域、ユニークなアイデアがたくさんです
一足先に進めているモデル校の方より
「関係づくりという視点が足りなかったと気づきました」と言われました。
人は、安心して話せる雰囲気があってこそ、自分の考えを率直に語ることができます。
学校運営協議会では、時間が限られているため、すぐに本題に入ってしまいがちですが、
最初にちょっとした関係づくりのワークやチェックインなどを取り入れることをおすすめします!
3:地域向け説明会・研修会での感想
地域向け説明会・研修会では、帰りしなに、
「2回参加して、いろいろしゃべってようやく納得したて。学校と一緒にやろうと思えたよ」
と話しかけてくださる方もいらっしゃいました。
他にもこんな感想をいただきました。
・学校・地域・保護者・全員が子供たちに対する思いは同じなんだと思いました。昔からこの地域でやってきたことの延長線上にあるような気がします
・コミュニティ・スクールによって地域を好きになる。地域の一員として活躍する子供たちの育成につながるということがわかりました。そして、それが、地域の活性化や持続につながっていくと感じました
・明るい未来を想像できる良い話し合いの場になった。積極的にかかわっていき、子供たちの成長を願っていきたい
・みなさんのアイデアを聞いて、地域や保護者ができることはたくさんあることがわかった
また、小さなやりたい!できる!という声もたくさん出てきました。
・部活動(陸上)の指導のお手伝いをしていきたい
・地域の達人を掘り起こし、学校につなげていきたい
・特別なことは特技も知識もなくできませんが、普通のこと、小さいことからでも始められることはあるのかなと思いました
・それぞれが一体となったイベントを実施したい!(地域の方の協力を得て、保護者からの支援がある中で、生徒が楽しめるイベントの企画)
・学校や小学生・中学生、そして学校の活動をもっと理解したい
やれること、できることは、いろいろあるんだなという実感を持ってもらうことが大切だと思います。
そこから一歩踏み出し、できる、やれるという成功体験を積むこと。
その積み重ねが、家庭の教育力、地域の教育力を高めることにつながると考えています。
(子どもの育ちと一緒ですね。)
一方で、以下のような課題や声も寄せられました。
・こういったグループワークをぜひ子供達も一緒に参加した時、どんな意見が出るか聞いてみたい
・プロジェクトの案をたくさん出しましたが、決定(合意形成)するのは、どの機関?
これが一番難しい
・教員として具体的にどのようにかかっていけばよいか知りたい。学校運営協議会には全教員参加する?
・広く、地域・家庭への周知や理解を深めるためにはどのような活動を展開し進めていけば良いか
整理すると、
・学校運営協議会への生徒の声を活かす
・合意をして、決定・実行する進め方、舵取り
・地域・家庭への周知、理解の促進
・教員の関わり(カリキュラムへの落とし込み)
などが見えてきました。
まだ他にも課題はありますが、研修をすると、
どこに課題や疑問があるのか明確になりますね。
それに一つずつ向き合い、
その課題をクリアにしたり、解決する方法を提示したりして、
進めていきたいと考えています。
次回は、魚沼市の管理職・地域連携担当教員向けの研修において、
各学校のビジョンづくりについて紹介します!
【小見まいこ】