【みらいzoom36】10周年イベントを終えて① 10年の成果編
2021年09月21日 更新
2021年8月22日(日)
みらいずworks10周年記念イベントを開催致しました。
沖縄から北海道、そして海外からも、
今までお世話になってきた方、みらいずworksに興味を持ってくださっている方、
総勢50名の皆さんがご参加してくださいました。
胸が熱くなり、出だしの挨拶で泣いてしまいました(汗)
今まで出会った、共に学びをつくってきた
たくさんの皆さんへの感謝と愛で胸がいっぱいになりました。
当日の様子については、こちらのレポートもご覧ください。
1回で書き切るつもりが、3回に分けて、当日のプレゼンや学びを共有いたします。
まずは、みらいずworksの10年の成果編です
教育界の動きとリンクして、みらいずworksの取り組みと成果について
大きく4点に集約し、発表しました。
第一に、教育ファシリテーション文化の構築、浸透についてです。
【教育界の動き】
2010年から全面実施された学習指導要領では、言語活動の充実と思考力・判断力・表現力の育成が中核に据えられました。
【みらいずworksの取り組み】
にいがたファシリテーション授業研究会の活動と連動しながら、教育ファシリテーション授業や研修の実施「教育ファシリテーション入門」などテキストを発行しました。
【10年の成果】
子どもたちの関係性を耕しながら、主体的に学ぶ授業づくりの支援をしてきました。
▶︎58事業 5023名 にアプローチすることができました!(2016年法人化からの実績)
*「教育ファシリテーション入門」はこちらからご覧ください
→https://old-pond-6686.stores.jp/items/6100f8ed640dfc442778f702
第二に、小中高校のキャリア教育推進についてです。
【教育界の動き】
2011年から新潟県キャリア教育プログラム「新潟っ子プラン」を推進し、夢ナビカルテ、DVDの開発がなされました。
また、2020年から「キャリア・パスポート」の取り組みが全国で開始しました。
【みらいずworksの取り組み】
郷土愛をベースとしたキャリア教育を推進。
2014年より「中高生キャリア教育マガジンみらいずBOOK」を創刊。
2015年より佐渡市と協働による「課題解決型職場体験」を実施し、「課題解決型職場体験ガイドブック」や「みらい’sノート」などの教材やガイドブックを開発しました。
【10年の成果】
子どもたちが地域の大人との出会いを通して、課題発見・解決する中でキャリア発達を促す
モデル・仕組みづくりができました。(佐渡市は、郷土愛を軸にしたキャリア教育の推進が認められ、文部科学大臣表彰を受賞されました)
▶︎112事業 9669名 にアプローチすることができました!(2016年法人化からの実績)
*佐渡市「課題解決型職場体験ガイドブック」はこちらから
→https://www.city.sado.niigata.jp/site/kyoui/1398.html
第三に、高校探究学習カリキュラム開発・支援についてです。
【教育界の動き】
2020年小学校から順次、新学習指導要領が開始。社会に開かれた教育課程の実現が核に。
主体的・対話的で深い学びが目指され、高校では「総合的な探究の時間」が新設されました。
【みらいずworksの取り組み】
総合的な探究の時間を推進する上での問題構造を把握するべく、調査を実施し「NIIGATA探究白書」を発行。それに基づき、新潟県内7校の「総合的な探究の時間」のカリキュラム支援やアドバイスを行いました。また、中学校での探究学習や社会に開かれた学習のモデルづくりも支援しました。
また、「みらいずカレッジ」や「オンライン探究学習ラーニングコミュニティ」にて、地域と協働する探究学習をテーマに学び合う機会をつくりました。
【10年の成果】
先進校でのモデルカリキュラムを開発・支援を実施したり、各校で探究学習を広げる推進者を育成することで、新潟県の探究学習の礎を構築することができました。
▶︎16事業 3334名 にアプローチすることができました!(2016年法人化からの実績)
*探究白書はこちらから→ https://old-pond-6686.stores.jp/items/5f0bf80d13a48b2a48ee9e46
第四に、子どもを核とした協働体制の構築についてです。
【教育界の動き】
2015年12月の中教審答申を受け、地域と学校の協働体制の構築に向けた法整備がされ、学校運営協議会の設置が努力義務化されました。社会総がかりで教育を実現し、地域を活性化することがいっそう目指されるように。
【みらいずworksの取り組み】
「地域みんなで子どもたちの未来を考えるワークショップのすすめ」の開発がきっかけで、
2018年よりコミュニティ・スクール推進員「CSマイスター」に。中学校では「未来を語る会」、
高校ではコンソーシアムの立ち上げ運営支援をしました。
【10年の成果】
子どもたちを核とした、地域と学校が対話し、協働意識を育む場や体制づくりをすることができました。
▶︎130事業 6701名 にアプローチすることができました!(2016年法人化からの実績)
*「地域みんなで子どもたちの未来を考えるワークショップのすすめ」はこちらから
→https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/community/school/detail/1366266.htm
他にも、コロナ禍により、GIGAスクール構想の実現に向けて、新潟市のGIGAスクールサポーター配置業務をコンソーシアムで受託し、個別最適な学びづくりにも取り組みました。
それに連動して、にいがたファシリテーション授業研究を発展させた「ハイブリッド・ファシリテーション授業研究会」を先生方と設立。アナログとデジタルのハイブリッドで子ども主体の授業づくりに向けた学び、実践を重ねています。
以上、4つの取り組み・成果を振り返り、
改めてみらいずworksが果たした役割として、二つ考えました。
第一に、いち早く、教育界の動きを察知し、モデルとなるプログラムを学校や行政と協働で開発。
継続的な実施や定着に向けた支援、仕組みづくりにもアプローチすることができました。
第二に、新潟のファシリテーションをベースとした、新しい時代をつくる子ども主体の学びづくりや
大人の関係性構築による豊かな教育環境づくりに貢献することができました。
以上の成果を発表した後、
参加者の皆さんとの対話や励ましの言葉を通して、
みらいずworksが果たしてきた価値が立体的に見えてきました。
以下に、寄せていただいた言葉を紹介します。
・みらいずworksの皆さんに、つながる力、信じる力、ぶれない力、諦めない力の凄さを学んでいます。
・しんどいことがあると、いつも思い浮かべるのは、みらいずworksの皆さんの笑顔です。次の一歩を踏み出すエネルギー源になっています。
・みらいずworksには、温かさを感じています。地域で教育を進めるために、フラットでいられるスタンスが貴重です。
・新潟にみらいずworksという教育NPOがあるということ自体が価値です。
・学校現場と地域をつなぐハブ的存在で、常に新しい価値や爽やかな風をふかしてくれます。
ありがたい数々の言葉に、「10年やってきてよかった―――!」と報われる思いがしました。
自分たちがやっていることが自己満足ではないか?
本当に子どもたちのためになっているのか?
と自問自答したり、
しんどいことがあって、辞めたくなることも正直ありました。
でも、こうやってたくさんの方や仲間に恵まれ、
共に、新潟の教育をよりよくするためのチャレンジを続けてこられたこと、
改めて感謝しています。ありがとうございます。
10周年イベントでの気付きや感じたことを味わおうと、
「みらいず合宿」と題して、チームメンバーで自然の中に入り、
川の流れの中で立ち止まって対話をしたり、
焚き火を囲んでじっくり語らいました。
その中で、これからに向けた方向性や私たちの存在目的が見えてきました。
第二回は、今後のビジョンや私たちの存在目的について紹介する予定です。