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お知らせ・活動レポート

【みらいzoom31】GIGAスクール構想 を対話のキッカケに

2021年01月29日 更新

2021年がはじまりましたね。

そして、今年度もあと残すところ2ヶ月年度末に向けて、
学校現場は慌ただしいころですよね。

 

小学校は、2020年度新学習指導要領の実施に加え、
コロナ感染による休校措置と大変な一年だったと聞いています。
加えて、GIGAスクール構想の実現によるICT環境整備が進んでいます。

GIGAスクール構想とは、一人一台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育ICT環境を実現することを目指しています。

詳細はこちら▶︎文科省リーフレットGIGAスクール構想の実現へ

 

上記の文科省のリーフレットにも記載してありましたが、
日本の学校現場でのICT利活用は他国でも遅れています。

 

以前、訪問したオーストラリアの小学校ではクラスに2台のパソコンと3、4台のタブレットがあり、
授業中に子どもたちがタブレットで調べ学習をしたり、
宿題配信やプロジェクト管理は全てICTツールにて行われていました。

 

(これは、学校の宿題を自宅でしている写真)

 

 

 

 

 

探究学習の進捗やフィードバックがしやすくなったり
オンラインで世界中の人とつながることができたりすると想像すると私自身ワクワクします。

 

でも、実際に子どもたちを対象に使うことをイメージすると、うまくいかなかった時はどうしよう。自分一人で対処できるかなと不安になります。

 

実際、現場からは、「何かトラブルがあった時、どうしたら良い?」
「私たちはもういらないってこと?」
「何から始めて良いかわからない」と言う戸惑いや心配の声が聞こえてきます。

その気持ちもとてもよくわかります。

 

でも、今は、時代の転換期。
グローバルな社会で生きていく子どもたちに、必要となる資質能力や学びに向かう姿勢を育んでいきたい。

そう思うと、ICTツールを活用して、学びの可能性を開き、アップデートしていくことは欠かせません。

 

加えて、多額の税金をかけて行われるGIGAスクールの環境が宝の持ち腐れ状態になってしまうのは
あまりにも勿体ない、、

 

現場の先生の声に寄り添いながらも、学びのアップデートが図られる支援をしなければ!

と言うことで、みらいずworksでは、
新潟市GIGAスクールサポーター配置事業の委託事業をコンソーシアムで受託しました。
https://niigata-miraizu.com/

 

コンソーシアムとしても現場のヒアリングをしていますが、
さらに多様な声や真のニーズに応じた取り組みや支援が必要だと思い、
2011年から2017年まで活動を続けていた「にいがたファシリテーション授業研究会」を発展させた
新たな研究会「ハイブリッド授業研究会」を、
現場の小中学校の先生3名とともに立ち上げました。

 

教育ファシリテーションの考え方をベースにICTツールなどのデジタル技法とアナログ技法をハイブリッドに生かした授業づくりについて学び、実践し、研究することを通して、個別最適な学びや自立的な学びのある授業を実現・普及することが目的です。

 

実際に企業ではICTツールを使ってどんな取り組みがなされているのか、
スマート農業の先駆者をお呼びしたり、
ロイロノートアプリの使い方を模擬授業で体験したり、
意見交換したりと進めてきました。

 

その中で先生から本質的な疑問の声も聞こえてきました。

*授業観を変えないままICTを使えと言っても、せいぜいclassroomを掲示板がわりにすることくらいではないか?
*ICT使用が目的にならないように指導が必要。つまり、評価とセットの指導が必要。そこが雑だと、結局ICTを入れても勉強嫌いを増産してしまう。

 

ただ、ICTツールを導入しただけでなく、
授業のあり方、評価の考え方などを変えていかないと、
個別最適な学びの実現にはならないですよね。

例えば、評価を定期テストだけでなく、パフォーマンス評価も取り入れて、
アウトプットの成果物を動画作成やキーノートプレゼン、新聞作成などと選択できると、
ICTを活用した個別最適な表現ができそうです。

 

今後、ハイブリッド授業研究会などでも、
GIGAスクール構想の実現による学びの変化やビジョンについて
検討・共有していきたいと考えています。

 

とはいえ、現場の抵抗感を考えると実態に合わせたはじめの一歩の提案も必要です。

 

12月に新潟市の小学校教育研究会特別活動部で、
学級会におけるファシリテーションの活用について研修をさせていただく機会がありました。

 

そこで、学級会の課題や困り感などを模造紙で共有し、
解決策について検討をしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここでは、ロイロノートが使えますよ」
「ここは、Jamboardでも代用できます」

※参考:ロイロノート
※参考:ジャムボード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

など、実際の活用をICTツールで置き換える具体的な提案や
それにより、どんな風に効率化されたり、メリットがあるのかなどを説明しました。

 

先生方からは、早速、

「ロイロノートを使ってみたい。」
「学級会等で楽しいGIGA開きをしたい」
などの意欲的な声が聞こえました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、新潟市に関しては、端末が届き、
GIGA開きの授業をしているところが多くあります。

 

おそらく得意な先生と苦手な先生がいらっしゃると思います。
特に若い方で得意な人が多いですよね。

 

ある先進的な学校では、若くてICTの得意な先生らが実践した取り組みを
毎週15分程度で情報共有する時間を設けて、教え合う、見せ合う風土を作って
広げていったと聞きました。

 

GIGAスクール構想が、
先生方が事例を教えあったり、こんな授業もできるんだと学んだり、
これからの学びを話し合ったりするキッカケになったら良いですよね。

 

みらいずworksとしては、
その一歩や二歩を応援する、学びの機会、
こんなこともできるんだとワクワクする場をつくっていく予定です。

随時発信してまいります!