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お知らせ・活動レポート

【みらいzoom28】新しい時代の教育に必要なこととは?

2020年06月11日 更新

休校が明けて、3密を避けるなど新しい生活洋式に基づいたルールが様々あるものの、

少しずつ通常の学校生活に戻りつつあるでしょうか。

 

今日は、withコロナ、afterコロナにおける新しい教育について考えてみたいです。

 

高校と地域の協働による高校の魅力化のトップランナーである隠岐島前高校のコーディネーターとして基盤をつくられ、
現 地域・教育魅力化プラットフォームの代表理事である岩本悠さん。

新型コロナウィルスの影響に負けることなく、社会総がかりで日本の子どもたちの学びを保障し、新しい時代の教育を創造しようと中央教育審議会にて、「新型コロナウイルス感染症に対応した 新しい初等中等教育の在り方について 」提案をされました。

 

詳しい資料はこちらからご覧ください↓

「初等中等教育分科会 新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会 委員提出資料」 (2020.5.26)※岩本悠さんに加え、今村 久美さん、香山真一さん、神野 元基さんらとともに取りまとめた資料

 

この中でぜひご一読いただきたいのが、「成り行きの未来」です。

何も手を打たないと、

・ICT環境が整備されているところや意識の高い教員がいる学校では進むが、全員一律一斉に始めることへの囚われ、万が一のトラブルリスクなどを理由に進まず、格差が拡大すること

・情報通信インフラが全国の学校現場で整った時には、「ようやく、今まで通りの授業ができる」と喜び、今まで以上の詰め込み一斉授業を展開させてしまう

・超財政難による教育予算の大幅削減と「ICTをこれだけ入れたんだから」と教職員定数は大幅削減 ……

 

など、リアリティのこもった避けたい未来像が示されています。

 

私は、ここのページを読み、非常に危機感を覚えました。
このままでは日本の未来が危うい

今まで通りに戻りつつある現場もあると見聞きしています。
何か手を打たなければならない!と。

 

提案資料の中では、学校教育の新しい教育様式の方向性が示されています。

*未来に開かれつながるカリキュラム・マネジメント
特に、オンラインとリアルの両方を活かした社会につながる探究的・協働的な学びを実現

*情報社会に開かれつながる教育環境
特に、デジタル教材や学習ログ等も効果的に活用し、個別最適化された学びを推進する

*地域社会に開かれつながる教育環境
地域社会の資源を活用し、真正な学びを確保する

 

どれもこれからの教育に必要な視点ですし、
コロナ渦で必要性を感じたオンラインを活用することで、早期の実現が可能です。

 

そのためには、「これからの新しい教育様式とは何か?」、
不易を大事にしながらも、時代に即して変えていくことを、
各現場で対話し、模索していくことが必要です。

 

そのきっかけとなりうるのが、
提案資料で示されている「学習継続計画」づくりです。

 

今は、新型コロナ感染の第二波、第三波がいつきてもおかしくない状況です。
通常の授業が再開し、少し落ち着いてきた今だからこそ、
今まで通りではなく、
これからの教育をつくるために、
非常時にも学習を継続させる対策や準備をしておく必要があります。

 

ぜひ、コロナ渦における休校で困ったこと、阻害要因、チャレンジしたことなどを洗い出し、学習継続方針や対策、スケジュールなどの「学習継続計画」を考えてみてください。

 

ちなみに、みらいずworksで昨年度、
高校教員に実施した「高等学校教育の「総合的な探究の時間」の円滑や実施に向けた調査」では、以下のような調査結果が得られました。

 

探究学習を推進する上での学校内部の課題として、
校内で検討する時間、全体での方向性の共有は、9割の先生が必要だと答えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生が検討する時間を作れないのは、多忙化が要因にはあると思いますが、

教員が対話し、協働する機会をつくることで、
アイデアを出し合い、方向性を合意することができます。

一人では難しくても、チームで向き合えば、
何倍もの力を持って、変革を進めることができます。

対話や協働は、遠回りのようで、新しい時代の教育を創りだす近道だと感じています。

 

先が見えない時代だからこそ、
教員間はもちろん、保護者や地域関係者と対話し、知恵を集めながら、
目の前の子どもたちの学びのこれからについて考えていくことが必要ではないでしょうか。

 

▶︎ご案内1

上記の調査結果で、興味深い結果や考察が得られました。

報告会を7月11日に行いますので、ぜひふるってご参加ください。

また、大正大学 地域構想研究所教授 浦崎太郎氏より、「コロナ後の学校の役割・探究学習の使命とは何か」についてご講演もいただきます。今回のテーマである、新しい教育についてさらに深くて、本質的なお話が聞けるチャンスです。

「探究学習 実態調査報告会 & プロジェクト型 探究学習ラーニングコミュニティ キックオフ会」

https://tankyugakusyu-kickoff.peatix.com/view

 

▶︎ご案内2

また、7月上旬には、それらの結果をまとめた「NIIGATA探究白書」を発行予定です。

詳細は、こちらのチラシをご覧ください。予約受付中です。