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お知らせ・活動レポート

【みらいzoom25】探究視察!生徒目線で考えられた 岡山瀬戸高校探究のポイントとは

2019年11月26日 更新

「生徒目線でとことん考えられた、プロジェクトだ!」と感激したのが、

岡山県立瀬戸高校の総合的な探究の時間での取り組みです。

10 月23日に、岡山出張の際にお願いして、乙部憲彦校長にお話を伺ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

全体的な取り組みは、こちらをご覧ください。

VIEW21 2019.8月号

▶︎https://berd.benesse.jp/up_images/magazine/VIEW21_kou_2019_08_michishirube.pdf

 

瀬戸高校の実践は素晴らしく、お伝えしたい点がのいくつもあるのですが、

ここでは、生徒目線で探究学習のカリキュラムをつくっているという部分にフォーカスして、
紹介します。

 

①身につけたい6つの力はわかりやすく

探究学習をする上で、自分の力をメタ認知する自己評価はとても大切です。

評価する指標でもある育てたい力(資質能力)は、探究活動のカリキュラムを作る上でも大事な視点です。

大人だけで考えることがほとんどなので、自己理解・課題解決力などかたい言葉で表現されていることが多いです。しかし、瀬戸高校は、生徒も理解しやすいようにという校長の考えから、「受けとる力」「伝える力」「つながる力」「考える力」「見つける力」「より良くなろうとする力」という柔らかい言葉で表現されています。

ルーブリック評価の表も生徒に示し、活動の度に振り返るため、イメージがしやすい言葉であることはとても大事です。

ルーブリックはこちらから見られます!

https://berd.benesse.jp/up_images/magazine/p25_fig4setorubric.pdf

 

②探究学習のネーミングにひと工夫

瀬戸高校の生徒は、真面目で大人しい子たちだそうです。そこで、プロジェクト名には、受け身でなくチャレンジできるようにと「セト⭐︎ラボ」、「S⭐︎ラボ」など、⭐︎マークがついています。先生の願いが込められていることに加え、楽しそう、楽しくできそうというイメージづくりにも一役買っていますね。

ついつい、「総合探究」「そうたん」など、そのままなネーミングを考えてしまいますが、そこに生徒が親しみやすい、生徒にとっても愛着が持てるようなネーミングにするという一工夫がをしてみる。生徒にとっても特別な時間になりそうです。

 

③つながりづくりや自己理解も丁寧に

瀬戸高校では、1年生の始めに、「絆づくり研修」や「自己理解のためのイメージマップ」を作成する時間を設けているそうです。

探究を進めるためには、失敗は大歓迎のはず。

でも人間関係ができていないと、失敗は恐れでしかなく、そこから学ぶ意欲や意味は見出されません。失敗を恐れず、小さくチャレンジしたり、実験したりできる環境を作るためには、人間関係の構築は必要要件です。

また、自己理解も合わせて1年生をスタートに行っているとのことです。

自分の興味や関心、強みを知ることは、グループで探究活動を協力して行う、自分やチームのテーマを設定する上でも大切です。一度で終わりでなく、節目節目に活動を振り返り、自分を見つめ直すことで、自分の変化や成長を感じとることにもつながります。

関係づくりと自己理解という探究学習の土台を作ることで、生徒が安心して、自分らしい探究を進めていくことに結びついていきます。

 

④ゲストを囲む会で話せるチャンスを作る

瀬戸高校には、年間たくさんのゲストがいらっしゃるそうです。市役所の人、大学の教授、地域の人などなど。そこで、やっていることが授業が終わった後に、ゲストを囲む会を実施すること。

授業の中では、生徒は手を上げにくかったり、声をかけにくかったりします。

でも、終わった後に、ゲストともっと話しかった生徒、質問や相談をしたい生徒は、ゲストを囲む会に気軽に参加することができます。

個人的な話もできるので、授業とは違った対話ができますよね。そこで火がつき一歩踏み出す生徒は、いるのでしょう。個人的なつながりは生徒にとって、ロールモデルとなったり、探究する上でのモチベーションや伴走者の存在を作ることにもなります。

 

⑤アクションは生徒の自主性に任せて

初めて行くフィールドワーク先は、先生からのアドバイスがあるそうですが、アポをとるのもフィールドワーク先を決定するのも生徒。先生はきっかけを与えて、あとは生徒が自ら動くのを後押しし、見守るのだそうです。

そこからやる気があるチームは、どんどん話が展開し、先生が驚くような実践活動をすることもあるのだとか。

醤油会社と協働して、防災CANDO(キャンディ)を開発して、市役所に持って行ってPRしたり、学校の備蓄品にしたり。

 

←生徒が地域の力を借りて、開発した商品。生徒が企業を動かして、実現!

 

 

 

 

 

←1年生の「セト⭐︎ラボ」 発表ポスター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん始めは地域からのクレームもあったそうです。

でも、そのクレームは先生や管理職がお詫びをし、なるべく生徒がのびのびと活動できる環境を整えているのだそうです。クレームやリスクを恐れて活動を辞めたり、縮小したりするところもありますが、クレームがくるのは当たり前くらいの心持ちでいたら良いのかなと。

丁寧に対応し、活動を積み重ね、その成果が表れれば、自然と理解や認知が広がり、活動を理解したり、応援したりする人が増えてくるはずです。

初めからうまく行くことを考えずに、できないこと、失敗したことも活かして、次につなげていけば良いのですよね。

大人や教員にとっても、探究学習を作り、支援することは、「探究活動」そのものと言えそうです。

 

最後に、ご紹介^^

令和2年2月12日(水)に瀬戸高校の発表会があるそうです。

興味のある方は、ぜひ行って見て、直接感じて見てください!

http://www.seto.okayama-c.ed.jp

 

*他にも先日視察会にお邪魔してきた、

飛騨市にある吉城高校の発表会は、令和2年2月7日(金)に予定されています。

新しい自分の発見と成長へのチャンスあふれる学び舎

 

先進地を見て、先生方のご苦労や生徒の生き生きとした姿に直接触れてみると、
探究学習を前に進めるヒントはもちろん、前に踏み出す勇気も得られますよ♩