未来にふみ出す学びを 子どもたちへ

お知らせ・活動レポート

【みらいzoom 21】子どもも大人も夢中になって探究する

2019年06月06日 更新

「夢中は努力に勝る」という言葉を高校生たちは必死になって、メモしていました。

今までは、「苦手なことも努力で克服する」がよく聞く言葉であり、従来とは視点の異なるメッセージに、高校生はハッとしたのかもしれません。

 

その後、お話は続きます。

 

今までいい大学に入って、いい会社に入って、言われたことをやってそこそこ結果を出す。
でも自分の働きで世の中は良くなっているという実感は持てない。
そんな生き方に疑問を持つ若者たちが増えている。
本当に自分が心の底からやりたいことは何なのか、
そして、それで人にも喜んでもらえることは何か?
これからはそれを探していくことが大切になる世の中だ。

 

 

 

 

 

 

そう高校生に語りかけたのは、大正大学 地域構想研究所の浦崎太郎教授。

新潟県糸魚川市にある糸魚川高校の1年生、白嶺高校・海洋高校の有志に対して、
「今、なぜ高校生が地域で探究なのか?」をテーマに
講演をしていただいた時のことです。(2019.5.31)

 

2022年より高校で新学習指導要領に基づいた教育課程が実施されるようになります。そこで新しく設定されたのが「総合的な探究の時間」です。

本格実施に向けて、今年の4月より試行が始まりました。

 

全国の高校では、「総合的な探究の時間」のカリキュラム作りに奔走しているようで、県内の高校のカリキュラム検討や授業支援にみらいずworksもかかわらせてもらっています。

 

糸魚川市もその一つです。文科省の「地域との協働による高等学校教育改革の推進事業」でアソシエイト採択になり、浦崎太郎教授に加え、私もカリキュラム開発専門家として、総合的な探究の時間を核とした高校の教育改革の支援をする予定です。

 

 

そんなご縁から、令和元年5月31日にキックオフとして、「総合的な探究の時間」の活動が本格化する前の糸魚川市内3高校の先生と高校教員向けに加え、

高校生の学びを支援するコンソーシアム設立に向けた行政職員や地域住民、学校関係者に向けた講演を浦崎先生にしていただきました。

 

浦崎先生が生徒に話した中で印象に残ったのは、

 

「探究とは、自問自答すること」。

これからは、習得すべき知識量が以前よりさらに増加するので、与えた知識しか頭に入らないのでは、授業はいくらたっても足りない。指示待ち人間を育ててしまうことにもなる。故に、放っておいても自ら吸収する力が必要であり、探究の時間だけでなく、授業においても、自問自答して(ツッコミを入れて)、自ら問い、自ら考え、自ら答えを導き出す力の育成が必要である。

 

自分で知的好奇心を持って、学び続ける人を育てるには、探究する力が必要ということですね。高校生に「ツッコミを入れて、考える力」とわかりやすく説明されていました。

 

私自身、探究は、特別な時間で行うものではなく、日常生活、あらゆる場面や一つ一つの授業でしていくものだと認識を新たにしました。

 

「どうしてだろう?」「それって何?」とツッコミを心の中で入れていても、
次々と色々なことをこなしているうちに、スルーして忘れてしまいがちです。

 

探究手帳?とは行かなくても、
日々のノートに探究の問いをかいておくのが良いのでしょうか。
私は、明日に向けた問いを毎日日記帳に書いていた時もありました。

 

問いは、その人だからこそ生まれてきた学びの源泉。

その問いを時間のあるときに、調べたり、じっくり考えたりして、味わうことで、深い学びの実現につながると思いました。

 

 

次に、浦崎先生が大人たちの前で語ったことで印象に残ったのは、

「学校の中でも外でも対話が必要」

生徒の探究的な学びが狭まるか拡大するかは、大人に対話の姿勢があるかないかにかかっているというお話です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立派な若者が群出する高校・地域の共通点は、「そんな地域を実現するために、どんな人物を育てていけば良いのか」「そのために、どのように役割を果たし合っていけば良いのか」に焦点を当てて徹底的に対話し、ゴールとストーリーのイメージを共有できているということ。次世代の成長度は、大人の対話度を超えない。

 

私は、この「対話」が学校の中と外と両方必要ということにとても納得しました。
自分だけで探究の時間を計画している先生、
学校内で協力体制ができないと悩んでいる先生の共通点として、

学校内では、先生同士が腹を割って話し合ったり、

じっくりビジョンについて語ったりする時間はほとんどないことがあげられます。

 

学校内で対話がないと、学校外との対話をするのは、さらに壁があります。

 

なぜ対話への壁があるのか。
時間がない、経験がない、など色々と考えられます。

 

特に思うのは、新しいことをするためには、今までの延長戦場での発想では立ち行かないということ。個々人で奮闘していても大きな変革は生まれないということへの理解や腹落ち感がないからかもしれません。

また、そもそも高校現場は、個人主義であり、対話の文化や協力する文化が小中学校に比べると育っていないという文化の問題のようにも感じます。

 

 

しかし、これからの教育改革に向けた、新しい試みに対しては、絶対的な正解はありません。

 

正解がないからこそ、違う視点や経験を持った人が知恵を出し合い、ゴールやストーリーを共有し、探究をし、納得解や自分たちらしい試みを見出していく必要があります。

 

それができるのは、誰か「すごい人」や「偉い人」ではなく、

学校で高校生とともにしている「思いを持った先生」や
地域のために働く「身近な住民たち」たちだと思います。

 

 

2022年の新学習指導要領が本格実施するまで、あと3年が勝負と浦崎教授はおっしゃいます。

10年、20年先の学校や地域、そして子どもたちのために、今、大人が「夢中」になって、語り、探究し、汗をかいていく時なのですね。

 

みらいずカレッジ2019 キッキオフは、まさに大人たちから実践する
「探究的・対話的プロセスで作る研修・授業・協働体制」がテーマです。

 

浦崎先生のお話を伺うと、「何かやらねば」という危機感や
「やるっきゃない」という使命感が湧いてきます。

ぜひ仲間を誘って、ふるってご参加ください。

▶︎https://miraisworks.com/4359