【活動レポート】栖吉中学校ファシリテーション授業2回目
2019年04月22日 更新
こんにちは!
みらいずworksで短期インターンをしている新潟青陵大学福祉心理学部2年伊藤瑞生(いとうみずき)です。
今回は以前(2月19日)にも訪問させていただいた長岡市立栖吉中学校で2回目のファシリテーション授業を行いました。前回は2年生を対象としたファシリテーション授業でしたが、今回は1・2年生合同というかたちで授業をさせていただきました。
(1回目の授業の様子はこちら:https://miraisworks.com/3975)
今回の授業の目的は、ファシリテーション授業を通して、「来年度から先輩として学校を引っ張っていく1.2年生の話し合いのスキルを身に付けること」、そして「2年生に前回学んだことを改めて実践してもらい、1年生とのかかわりの中でそれを落とし込んでもらうこと」でした。
まずは、オリエンテーションでみらいずworksの紹介と授業の目的と流れを確認しました。
その後、近くの人3人とペアになってもらい、昨日あった良かった出来事や今の気持ちを話し合うGOOD&NEWというワークをしました。このワークで生徒たちに笑顔が見られ、はじめの緊張した雰囲気をあたためることができました。
その後、ファシリテーションの説明をし、ファシリテーションの基本スキル「聴く・話す・書く」の基本練習をしました。ここで、それぞれのポイントを簡単に紹介します。まず、「聴く」ということで大切なのは、相手を受け止めること、質問をするなどして相手の話したいことを引き出すことです。次に、「話す」ことで大切なのは、自分の言葉で素直に話すことです。最後に「書く」ことで大切なのは、相手の意見を良い悪いで判断せずに受け止め、可視化(見える化)すること、そのことによりより多くのアイデアが生産されます。そこで、インターン生3人で中学生の前でデモンストレーションを行い、雰囲気をつかんでもらいました。
そして3人一組になってもらい、実践をしました。
私がこのワークを一緒に実践した生徒さんは、「自分が話し手の時に聞き手が話を広げてくれて話しやすかった」、「自分が書き手の時は話し手の話を注意深く聴きながら書くということが難しかった」と言っていました。このワークを実践したことにより、ファシリテーションスキルの難しさ・大切さ・面白さを感じてもらえたように感じました。
次に、ファシリテーション演習として中学生に次の3つのテーマから一つを選択してもらいました。
1. これからの社会で必要とされるコミュニケーション力とはどんな力?
その力を高めるためには、どんなことが必要か?
2. 災害が起きた時、中学生としてできることは何か?その時意識すべきことは?
3. 1年後、栖吉中の生徒全員が晴れやかな顔でわくわく楽しみながら学校生活を送っていました。何が変化したからだと思う?
それぞれが選んだテーマについて、4~5人のグループでファシリテーションを行い、そこでの話し合いの学びを収束テーマとしてそれぞれまとめてもらいました。そして最後に、プレゼンタープレゼンとして各グループの代表者が話し合ったことをプレゼンし、他のメンバーは他のグループのプレゼンを聴くことで学びを深めてもらいました。私がこの演習の中で印象的だったことは、1・2年生合同のグループで、2年生が発言しにくそうにしていた1年生に「遠慮しないで話していいんだよ。」、「1年生はどう思う?」などといった声掛けをしていたことです。前回の学びを2年生が実践している姿にとても感動しました。
その後、職員研修にも参加させていただき、「学び合う授業をつくるために、今壁になっていること」というテーマについての話し合いをしました。ファシリテーション授業を通して感じる思いを先生方と一緒に考えさせていただきました。私が先生方との話し合いの中で出たことで印象に残っていることは、「みんながワクワクするような課題設定」、「失敗してもOKな雰囲気づくり」ということです。学び合うときに生徒たちが自らの言葉で、考えで進んで考え、発言できるようなワクワクする課題があるということ、そして、失敗しても大丈夫と思えるような雰囲気があることで“学び合い”と共に“安心感”や“人間関係の構築”にもつながると感じました。
その後、中学生と同様にプレゼンタープレゼンを行い、学びのシェアを行いました。
中学校でのファシリテーション授業を通して、学び合う授業というものがいかに大切であり難しいものであるかということを感じました。最後のアンケートに、今回の授業で学んだことを日常生活に生かしたいと書いてくれていた生徒が多く、それと同時に私も中学生の時にこのような授業をしたかったなという気持ちになりました。現代の日本教育でこのような「学び合う」きっかけとなる授業が増えたなら、学校という場所が子供たちのみらいをサポートする場になるのではないかと強く感じました。今回、生徒だけでなく先生方とも共に学ぶ場に立ち会うことができ、私たちインターン生にとっても教育やそれぞれの考えを深めるきっかけとなりました。そして、子供たちのためにできることを改めて考え、またこのような機会に携わりたいと思います。
【インターン生 伊藤瑞生】