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お知らせ・活動レポート

【みらいzoom16】society5.0に向けて、探究していること

2018年10月18日 更新

みなさん、society5.0をご存知でしょうか。

内閣府の技術技術政策の基本方針として示されたもので、
サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society
)だそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動画がイメージしやすいため、高校生にこの動画を見せると、「ワクワクした」という反応が多く、
大人に見せると、「ホント?」と不安げな雰囲気になります。

 

この内閣府の発表を受けて、
文部科学省でもSociety5.0に向けた人材育成〜社会が変わる、学びが変わる〜」がまとめられました。

 

Society5.0に向けて、今、学校や「学び」の在り方を変わるべき時だと、痛感します。

 

 

 

 

 

 

 

 

※図は、「「Society5.0に向けた人材育成〜社会が変わる、学びが変わる〜」より抜粋。

 

次期学習指導要領の実施も目前となっていて、
私自身、目下以下のことをテーマにこれからの学びについて、探究を進めています。

 

①先生主導の学びから学習者主導の学びへの移行モデル 

②探究学習を核としたカリキュラム編成とマネジメント

③テストだけでない、多様な評価のあり方 

 

まだ学び途中なのですが、
上記について、面白い!これは多くの方と学びをシェアしたい!
と思ったオススメの本を紹介します。

 

「学びの責任は誰にあるのか〜責任の移行モデルで授業が変わる〜」

を読んで、今までファシリテーション一辺倒だった自分たちに足りない視点を得ました。

教師から学習者への責任の移行は、
1:教師が焦点を絞った講義をしたり、見本を示したりする(焦点を絞った指導)
2:教師がサポートしながら生徒たちが練習する(教師がガイドする指導)
3:生徒たちが協力しながら問題解決や話し合いをする(協働学習)
4:生徒は個別に自分が分かっていることやできることを示す(個別学習)

という4つの移行を順番に行うもので、クラス全員が一斉に同じ学習をするのではなく、
それぞれの理解やレディネス、目指すスキルや概念に応じて、個別最適な学びの環境を作り出すもので、
まさに、society5.0社会が目指す学びと言えます。

この本は、より多くの方と読み、学習者主体の学びについて学びあいたいと
12月にみらいずカレッジにて「学習者が主役になる学びのプログラムデザイン」を企画しました。

本もみんなで読みますし、一つ授業もデザインする予定ですので、一石二鳥です!

 

②「探究を探究する―本気で取り組む高校の探究活動」

正解のないものを考え、society5.0に向けたイノベーションを生み出すには、
探究型の学習は欠かせないでしょう。

特に、来年度より高校現場では、「総合的な探究の時間」の試行が始まります。
私たちもある高校のカリキュラムづくりの支援をしています。

この本では、ビジョンの共有、組織づくり、教員の変容、教科との連動、評価など、
探究学習のカリキュラムを編成する上で、必要な視点や事例がたくさん盛り込まれています。

「総合的な探究の時間」のカリキュラム編成を担当している先生にオススメです。
ちなみに、編成したカリキュラムを実行し、点検し、次につなげていくカリキュラムマネジメントの視点も重要です。

直近ですが、11月にはカリキュラムマネジメントの第一人者である田村知子先生をみらいずカレッジでお招きする予定です。管理職だけでなく、学びを作る多様な方にオススメしたい講座です。

 

③成績をハックする: 評価を学びにいかす10の方法

目からウロコの本です。
テストをやめたアメリカの先生が、テストの弊害やテストをやめるためのステップや方法を具体的に紹介しています。

私自身、テストの点数を上げるために必死にテスト勉強をして、
その後すっかり忘れてしまうという経験を繰り返してきました。

学習者の本当の学びにつながる「評価」の在り方を考えることは、
学びを変えること、そのものだと思います。

自分の学びのゴールを明確にする、
そのためのプロセスや方法も自分で選択できたら、よく学べるようになるのではないでしょうか。

学校への提案とまではまだまだいかないので、
みらいずworksでは、職員と目指すルーブリック評価を全員で作成しました。

 

それを元に、自己評価したり、他者にフィードバックし合う機会を先日作りました。一方的に評価するのではなく、お互いにフィードバックしあい、自分の足りないところに気づくことで、次なる学びのテーマが絞り込まれていました。

みらいずworksの人事評価もそうですが、
今後も学校の評価のあり方を模索して行きます。

 

先日聞いた話ですが、
society5.0は、「くる」のではなく、
私たちが目指す社会であり、「つくる」ものだと改めて感じます。

 

「つくる」ための人材を育てるために、どんな学びが必要なのか。
そのために、大人がどんな資質・能力を向上させれば良いのか。

 

引き続き学び、探究していきます!

 

<インフォメーション>

みらいずカレッジの全体の企画や詳細:

https://miraisworks.com/2194

11/18カリキュラムマネジメント
https://www.facebook.com/events/533096480485063/

12/8 学習者が主役になる学びのプログラムデザイン

https://www.facebook.com/events/1091307367706798/